八木莉可子の魅力は、洗練された都会っぽさと素朴さをバランス良く兼ね備えること
八木莉可子(21)=NEXCO中日本
トレンディードラマ全盛期には、登場する女性がおしゃれな高級マンションに住んでいて「家賃は誰が払っているのだろう?」とツッコミを入れたくなるドラマが少なくなかったが、今は「地方から上京してきたばかりの大学生・新入社員」といった感じの素朴なヒロイン像のほうが共感を得やすく、増えている。
一方で、化粧品などのCMに似合うような憧れの存在としての魅力も必要とされるので、素朴さと洗練された都会っぽさをバランス良く持っている女優が求められる。大都市の近隣県で生まれ育った若手女優の活躍が目立っているのも、ちょうどいい素朴さがあるからだろう。
東京の「となりのとなり」の群馬県は、白石麻衣、大友花恋、ドラマ「石子と羽男」で今年デビューした片岡凜を輩出。福岡の「となりのとなり」の長崎県は仲里依紗、川口春奈、長濱ねるを生んだ。そして、関西における「となりのとなり」理論の注目は、大阪から京都を挟んでとなりのとなりに位置する滋賀県だ(愛知の「となりのとなり」の県でもある)。
人口約140万人という決して大きくない県でありながら、同県出身の若手女優にはリクルート「ゼクシィ」のCMに出演中の堀田真由、バラエティーでもおなじみの高橋ひかる、そして、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で北条時政の娘・きくを演じている八木莉可子がいて、層が厚い。