中川翔子もツイッターでまた苦言…芸能人への誹謗中傷がいつまでたってもやまない理由
小型化した“炎上”があちこちで発生している状況
その後、芸能人や有名人に対する誹謗中傷はどうなっているのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう話す。
「木村花さんの件や、確かにしょこたんによる警鐘の功績などもあってか、かつてに比べれば、誹謗中傷をする人は減っている印象です。ただ、いまだに酷い誹謗中傷を繰り返す人はいます。いわゆる“炎上”に関しても、以前のような“大炎上”は減ってきましたが、炎上は小型化し、それがあちこちで起こっている感じです」
井上氏は、法改正は一定の抑止力にはなったが発信する側に問題がある場合などは、今でもかつてと同じように即座に“炎上”は起こり、口汚い言葉で血祭りにあげられるという事態は起こり得るという。今年、井上氏が印象的だった炎上騒動を聞いてみると……。
「直近では、『土佐兄弟』というお笑い芸人が“間抜けなハーフ”というネタをやって炎上しました。今、マイノリティーや社会的立場が弱い人に対して、こういう言動をすることを世間はどう見るか、時代を全く読めていなかった結果だと思います。牛丼の吉野家の執行役員による『生娘シャブ漬け戦略』発言も同類です。居酒屋で仲間内と冗談で話すにしても際どい内容を、講演の場で自慢げに言う神経はやはり疑われます」
■「炎上商法」のようにも見えるケースも
これらは自業自得の炎上だが、あえて炎上させているかのように感じる例もあるという。
「“少年革命家”のゆたぼんの事例ですね。挑発的な言動をし、叩いている側も真剣にそれに対応し、それに輪をかけて喧嘩を売るような言葉を返す。本人の意図はわかりませんが、はたから見ると『炎上商法』のようにも見えます」
今後、こうした炎上や芸能人に対する誹謗中傷はどうなっていくのか。
「誰もが顔と名前を知っている“ナショナルブランド”の芸能人や有名人に対しては減ってきていると思います。発信する側も相当気をつけるようになってきていますし。しかし、一部の人しか知らないユーチューバーとか地下アイドルとかの周りではまだまだ炎上は多く、酷い誹謗中傷も存在します。ただそれは、その界隈の人しかその存在を知らなかったりする人たちです。やはり小型化した炎上があちこちで起こっている感じなんです」
しょこたんが警鐘を発しているとおり、ネット上の卑劣な言動は、結局自分に跳ね返ってくることがさらに周知されるのが大切だと井上氏は話している。