著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「テイオーの長い休日」船越英一郎“2サスの帝王”の絶妙演技 父親そっくりになってきた

公開日: 更新日:

 あれほど隆盛を誇っていた2時間ドラマを見なくなって久しい。今ではたまに特番でやるくらいで、2時間ドラマを主戦場にしていた俳優はお茶っぴきに。たまに連ドラに出演したとて主役ではなく、主人公の父親、母親か上司の役がせいぜい。バラエティーやトーク番組のゲストで糊口をしのいでいる。

 十数年以上も2時間ドラマを盛り上げてきた俳優に対してこの冷遇ぶりはいかがなものか。そんな折、例の「にしたんクリニック」のCMで2時間ドラマ風の刑事を演じる船越英一郎を見て「2時間ドラマの帝王復活か」と思ったが、ただのパロディーCMだった。

 残念に思っていたら、6月3日から船越主演の土ドラ「テイオーの長い休日」(東海テレビ制作/フジテレビ系)が始まった。

 しかも役どころはかつて「2サスの帝王」と言われながら、2時間サスペンスがなくなり、ここ1年、仕事のない俳優、熱護大五郎。この設定がすでに笑える。

 熱護は偏屈で融通が利かず、予算削減を目的にした制作陣や事務所のバーターキャスティングにもモノ申す「使いづらい俳優」だ。そんな熱護のために仕事を取ろうと奮闘するのが戸田菜穂演じるマネジャーの吉田ゆかり。一度、業界から離れ、子育てに専念していたが、ある事情を抱えて復職。熱護に振り回されながらも奔走し、2人で人生のリベンジに挑む前向きなストーリーで、テレビ業界の「あるある」話も入れて気軽に楽しめるコメディードラマになっている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  2. 2

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  3. 3

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  4. 4

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  5. 5

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  1. 6

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  2. 7

    “勝ち組”は中澤、辻、藤本…「モーニング娘。」たちの明暗

  3. 8

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  4. 9

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  5. 10

    悠仁さま「人々の幸せを願い」成年会見で高まる将来への期待…愛子さまの“国民と苦楽を共に”との比較も