テレビの「街で外国人観光客に聞きました」ってヤラセはない? “ニッポンすばらしい”ばかり
この夏、テレビのワイドショー・情報番組でやたら目に付くのが、「街で外国人観光客に聞きました」という特集だ。これが実につまらないばかりか、なにかあやしい。
東京の浅草、銀座、御徒町、さらに京都や箱根に取材スタッフが出かけ、観光とおぼしき外国人に声をかけるのだが、「日本のどこが好き?」「食べておいしかったのは?」「日本で驚いたことは?」など、またそれかよというようなことを聞く。当然、予想通りの「富士山がきれいだった」「ラーメンおいしかった」「トイレが清潔」といつもの答えで、意外性はなく、面白くもなんともない。
そもそも、みんなあんなに好意的なコメントばかりなのか。「どこ行っても人ばかりでうんざり」「スシは生臭くて気持ち悪かった」「タクシーが止まらない」などの不満を口にする観光客だっているはずである。そういうのはカットしてしまうのだろう。
それどころか、本当にそんなこと言ってるのか? というのもある。インドからの観光客が「こんな暑さ、インド人もびっくりだよ」なんていうのは、いかにもヤラセっぽいし、家電製品を購入した中国人のおばさんに、「円安だから爆買いのチャンスですね」と質問するのだが、おばさんは為替レートの知識は乏しいようでキョトンとしている。でも、字幕には「円安はありがたいわ」などと流れたりする。