役所広司が長崎県諫早市から市民栄誉賞授与 仕事の“後ろ盾”は変わらぬ謙虚さと20億円の総資産
還暦以降も、第一線で活躍し続ける俳優・役所広司(67)。このほど地元の長崎県諫早市から市民栄誉賞を授与されて、こう言った。
「もうそんなにたくさんの俳優人生はないですけれども、残された時間で何とか50年後、100年後にまた見てもらえるような映画に参加する。それが僕の夢です」
しがない中年サラリーマンを演じた「Shall we ダンス?」(96年)に翌年の「うなぎ」、社会現象にもなった「失楽園」と、あまたの名作に主演し、タイトルに輝いてきた。ことしもビム・ベンダース監督の新作「PERFECT DAYS」でカンヌ映画祭最優秀男優賞を受賞してなお、意欲を失わないのだ。
公衆トイレの清掃員を演じた同作では、実際に2日間、清掃の仕事を体験して役づくりにしたという。そうした努力、実力、さらに糟糠の妻による支えも大きいようだ。
「奥さまは、師匠である仲代達矢さん主宰『無名塾』で、共に役者の道を目指した仲間。4歳年上で、無名塾でも先輩であったところ、1982年の結婚を機にあっさり女優を辞めてしまう。そして個人事務所社長となって、役所さんを支え続けているんです。一日のスケジュール管理にはじまり、財布のヒモ、オファーのあった作品から、どれを受けるかという決断、脚本で相手役を演じる自主稽古まで。公私ともに全く頭が上がらないそうですよ」