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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで」(光文社新書)などがある。

ウエストランドは「10:0」のバランスで成り立っている不思議なコンビ

公開日: 更新日:

 世界で最も有名な予言者といえばノストラダムスだが、いま日本で最も注目されている予言者はウエストランドの井口浩之である。

 井口浩之(40)と河本太(39)の2人からなるお笑いコンビ・ウエストランドは、2022年末の「M-1グランプリ」で優勝して、大ブレークを果たした。

「M-1」では、井口があらゆるものに手当たり次第に噛みついていく「毒舌漫才」を披露した。その中で「(ユーチューバーが)警察に捕まり始めている」と主張したところ、一部のユーチューバーやその支持者から批判の声が浴びせられた。

 しかし、その後、迷惑系ユーチューバーなどが次々に逮捕されていき、井口の主張は現実のものとなった。彼は現代の予言者として一部ネット界隈で注目を集めている。

 それは半分冗談としても、井口の全方位的に当たり散らす歯に衣着せぬ毒舌芸が、世の真理をたまたま突いてしまったという側面もあるのだろう。

 08年に結成されたウエストランドは、若手の頃から頭角を現していた。12年にはフジテレビの漫才コンテスト「THE MANZAI」で認定漫才師となり、13年には「笑っていいとも!」のレギュラーにも選ばれた。

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