伊武雅刀は渋い声と丁寧なこだわりで夢を掴み取ったのだ
「こんなにマジメにやったことは何十年ぶりだってぐらい」
(伊武雅刀/NHK「ドキュメント20min.」2月25日放送)
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「生きている間にもう一度、面白いことがしたい」という小林克也(82)が希望したのは、伊武雅刀(74)との共演だった。
ダンディーかつコミカルな渋い名脇役として、映画やドラマに欠かせない存在の伊武だが、かつては小林とともに「スネークマンショー」でユニットを組んでいた仲だ。最先端の音楽に下ネタやドラッグなどタブーをネタにしたシュールなコントは、熱烈に支持された。
そんな2人が短編の映像作品をつくるまでを密着され、「ふざけてた? マジメにやってたんだよ。すっげぇマジメだよ」と感想を漏らした小林に続き、伊武が語った一言が今週の言葉だ。
伊武は映画スターを目指して上京。劇団に入ると1年でクビになり、自分たちで劇団を立ち上げた。しかし、鳴かず飛ばず。バイトで日銭を稼ぎながら暮らしていた。「『このまま頑張って続けていれば、いつか芽が出るだろう』なんて、今から思えば、バカな考え方をしておりました」(リクルート「リクナビNEXT」09年3月4日)と、やみくもにやっていた当時を振り返る。