過去よりも「今やること」しか興味ない 林修の生き方
後先を考えずに辞めたため、仕事もない。友人と会社をつくって失敗したり、投資やギャンブルに手を出したりして、多額の借金を抱えてしまった。仕方なく、自分ができて稼げる仕事として始めたのが、塾の講師だったのだ。
塾講師は、生徒の成績が上がれば時給が上がる。2年後には東進ハイスクールの講師となった。一番好きな教科だったため、最初は数学の講師を務めたが、すぐに考えを改めた。数学では勝てない。人気講師の授業を見て回り、自分が勝てると確信したのが現代文だった。
「僕は、常に目を動かします。周りを見て、勝負するのはきついなと思うレースには出場しない」(リクルート「リクナビNEXT」2013年4月10日)と林は言う。その代わり「勝てる場所で誰よりも努力する」(同前)と。
仕事としてやっている以上、「常に満点以上の点を叩き出したい」(オリコン「ORICON NEWS」23年3月19日)と語る林は目の前の努力を惜しまない。80点取れれば合格という発想はない。「今までの人生は合格ですか?」と問われた林はこう答えている。
「過去に点数つけて意味あるんですか? そういう生き方してきてないんで」(TBS系「情熱大陸」13年5月19日)
林修は、過去のことよりも、「今」やるべきことしか興味がないのだ。