著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

野田氏が語る「本当は巨乳って言葉はきらいだったんだ」

公開日: 更新日:

 ダイヤモンド映像は短大生のおかげで息を吹き返した。

 この時期、私はスランプ気味で、物書き稼業をやりながら以前取材で知り合った村西とおるのもとでプロデュースを手伝っていた。

 1989年、日本中がバブルに浮かれていた時代、パーティーが夜ごと開かれ、私は撮影関係者のパーティーで松坂季実子と顔を出した。

 中国古典研究の泰斗、70代のお堅い学者が臨席していた。賑やかな宴席がお好みでないのか、ぶぜんとした表情だ。そこにマリアナ海溝のように深い胸の谷間が見えるドレス姿の松坂季実子が挨拶をしにきた。白い谷間が迫力をもって迫ってくる。人生においてこれほど大きな乳房を目撃したことがなかったであろう中国古典研究の泰斗は、固まってしまった。息づく胸の谷間。うっすらと汗をかく20歳の白い山脈。青い静脈。中国古典研究の泰斗が思わず口走った。

「参ったなあ」

 視線だけはずっと白い谷間にへばりついていた。

 自分にないものについ視線がいってしまうのは男の本能なのだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」