肩が痛いと思ったら実は…死に直結「急性冠症候群」の恐怖

公開日: 更新日:

「急性冠症候群」をご存じだろうか? 心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死の総称だ。急性冠症候群の症状と対策を正しく知っておくかどうかで、“結果”に天国と地獄ほどの差が出る。三越厚生事業団の水野杏一常務理事(日本医科大学名誉教授)に話を聞いた。

 心筋梗塞、不安定狭心症、心臓突然死は、いずれも原因が同じだ。
「心臓を養う冠動脈にコレステロールなどが沈着して動脈硬化が起こり、プラークといわれる異常な組織が形成されます。何らかの刺激でプラークが崩壊したり、表面に裂け目が入ると、血小板が集まって血栓(血の塊)ができ、冠動脈が狭くなる。急激に狭くなると不安定狭心症、完全に詰まると心筋梗塞、この時に不整脈が生じると心臓の突然死になります」

 病名は違っても、原因が同じなら対策も同じ。そのことから、急性冠症候群という総称で呼ばれるようになったという。

 この急性冠症候群は、全ての人にリスクがあり、加齢とともにそのリスクは上がっていく。

「喫煙、肥満糖尿病、高血圧脂質異常症といった要因を持っている人はリスクがより高い。しかし、だれでも加齢で血管は老い、プラークや血栓ができやすくなります。だから喫煙などの要因がゼロでも、リスクがゼロではありません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし