しっかりした眠りが心臓を守る 不足すると発症リスク上昇
交感神経が優位になると、神経伝達物質のアドレナリンが大量に分泌されます。アドレナリンは心拍数を増加させたり、血流を増やして血管を収縮させるため、血圧が上昇します。それだけ、心臓の負担が増えて疲弊したり、動脈硬化が促進されてしまうのです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の人は、狭心症、心筋梗塞、心房細動といった病気が起こりやすいのも同じ理屈です。夜、寝ている間に何回も呼吸が止まって低酸素状態を繰り返すことで、交感神経が活性化してしまうのです。
私の経験でも、心臓の手術を受けるような患者さんは、夜型の生活をしている人が多い印象を受けます。若い世代だけでなく、高齢者でも同様なので、やはり、そうした“交感神経型”の人が心臓のトラブルを招きやすいといえるかもしれません。
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また、睡眠不足は食欲を増進させます。睡眠時間が足りないと体はストレスを感じ、食欲を抑制するホルモン「レプチン」が減少します。さらに、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンが分泌されるため、過食につながってしまうのです。