新型肺炎に感染したら…受診・入院・隔離に関する10のQ&A
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大。29日にチャーター便で中国・武漢から帰国した第1便206人のうち204人にウイルス検査を実施したところ、40代から50代の男女3人に感染が確認された。1人は帰国後、喉の痛みや38度台の発熱があったが、2人は症状なし。28日に確認された奈良の60代男性は、人→人感染とみられるだけに、危機的状況が迫っている。
そんな中、新型肺炎は、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定され、施行後は患者の強制入院が可能になる。自分や家族、会社の同僚などが感染したら、受診から入院まではどうなるのか――。
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【Q】奈良の男性は悪寒や咳が見られた。怪しい症状が表れたら、どこを受診すればいいか?
「中国で重症になる人は現時点で大体20%。残りの人は軽症で、奈良の男性も悪寒と咳、関節の痛みの症状で、発熱がありませんでした。新型肺炎でも軽症だと、風邪や軽いインフルエンザのような症状ですから、診断を受けるのは近くのクリニックでいい」(東京医科歯科大名誉教授・藤田紘一郎氏=感染免疫学)
【Q】検査は何をするのか?
国立感染症研究所のマニュアルには、こう書かれている。優先順位1は上気道と下気道の検査で、上気道は綿棒で口か喉の奥を拭って検体を採取する。インフルエンザの検査でおなじみのアレだ。下気道は、人工呼吸器をしていなければ痰を採取。していれば、カテーテルで気管の吸引液を取る。これらの検体でウイルスの有無を調べる。
【Q】新型肺炎が疑われる条件は?
疑い例の条件は「37・5度以上の発熱」かつ「咳などの呼吸器症状」があって、「武漢への渡航歴」か「武漢から訪日した人との接触」がある人だ。