糖尿病患者と高齢者に多い 痛みのない心筋梗塞には要注意!
心筋梗塞は、心臓を栄養する冠動脈という血管が、何らかの原因で詰まってしまうことにより起こります。
普通は胸が締め付けられるような痛みが起こるので、誰でもこれは重い病気だと感じます。
しかし、中には症状がとても軽かったり、全くないこともあります。これを無症候性心筋梗塞と言います。糖尿病や高齢者では、この無症候性心筋梗塞が多いことが知られています。自律神経が鈍感になることにより、痛みを感じにくくなっているのです。
こうした心筋梗塞は後になって、たまたま行われた心電図などの検査で見つかることが多いのです。通常の心筋梗塞の後では、心筋梗塞の再発や他の心臓病の発生の危険性が高まり、薬を飲んで予防したりする必要があります。
それでは、無症候性心筋梗塞の後でも、同じような危険性があるのでしょうか?
今年のブリティッシュ・メディカル・ジャーナルという一流の医学誌に、それについての研究結果が報告されました。
これまでの臨床研究のデータをまとめて解析した結果として、痛みがなく後から見つかった心筋梗塞でも、通常の心筋梗塞と同じように、心筋梗塞の再発や心不全などの危険性が増加していたのです。
特に糖尿病を持っているような場合には、症状がなくても心電図などの検査は、定期的に受けておく方がいいようです。