ほくろが年々大きくなって…がんにならないでしょうか?
メラノーマの他にも皮膚がんには、罹患率の多いものとして「基底細胞がん」と「有棘細胞がん」があります。基底細胞がんは、皮膚がん全体の24%を占め、10万人に4人が発症するといわれています。顔や目の周りにできやすく、転移はしにくいがんです。
有棘細胞がんの発症率は10万人に2・5人で基底細胞がんの次に多いがんです。
色は黒くならず、傷や、やけどのあとに発症しやすいのが特徴です。リンパへの転移があるので注意が必要です。
いずれも、後天性でがんになるほくろやしみは共通の傾向があります。よく見ると「非対称」「輪郭がギザギザ」「境界が不明瞭」「色むら」といった特徴があります。初期段階ではいずれも痛みはありません。早期発見・早期治療が大事ですので、ほくろが多い人や気になるほくろを見つけたら、皮膚科を受診し、検査をしてほしいです。
▽松澤宗範(まつざわ・むねのり) 専門は内科、形成外科、美容外科、美容皮膚科。2014年3月近畿大学医学部医学科卒業後、慶応義塾大学病院初期臨床研修医、16年4月に慶応義塾大学病院形成外科入局。その後、埼玉医科大総合医療センター形成外科・美容外科などに勤務し、19年2月に銀座美容外科クリニック分院長、20年5月、青山メディカルクリニックを開業した。さまざまな医療現場で活躍するスーパードクターたちが出演の公式YouTubeチャンネル「SuperDoctors -名医のいる相談室-」にて解説します。