コロナ後遺症「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」を疑う症状

公開日: 更新日:

「周辺症状もあります。関節痛や筋肉痛、微熱が続くなどの体温調節障害、下痢や便秘の消化器症状、光や音、匂いへの過敏性です。周辺症状がすべて揃うことは多くありませんが、5つの中核症状に加え周辺症状が3つほど当てはまるようなら、ME/CFSの可能性が高い」

 患者は女性が多く、男女比は1対3ほど。患者の年齢層は幅広く、若い患者では中高生もいる。 現段階では、確立された治療法はない。ME/CFSの治療に取り組むそれぞれの医師がさまざまな治療成果を発表し、情報を共有して患者の症状改善に努めている。

「代表的なものでは、漢方薬、心不全の治療でもある体を温める和温療法、耳鼻咽喉科の医師が積極的に行っている上咽頭擦過療法などがあります。対症療法になるため、睡眠薬、胃腸薬、ステロイド、免疫抑制剤などを使用することもあります。経験の蓄積で治療の選択肢は増えている。数年前の情報は古く、かえって症状を悪化させる結果につながりかねません」

 コロナ感染後、ME/CFSを疑う症状が出てきたら……。

「ネットで最新の情報を徹底的に探し、ME/CFSかもしれないとなったら、ME/CFSに関心を持って診療している医師がさまざまな地域にいるので、早い段階でそちらを受診を」

 繰り返しになるが、古い教科書に掲載されているME/CFSの治療法を活用するのは危険だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか