災害時に困らない!慌てない! 用意すべき健康災害グッズ
近年、大型台風や集中豪雨による水災の被害が増えている。かつては、マンションの高層部は水害とは無縁と考えられていたが、ベランダの排水能力を超えて水がたまり、部屋に浸水してくるケースも報告されている。水害に限らず、何らかの自然災害に見舞われた時、健康を守る上で、準備しておくべきことは何か? 医師で、健康経営のクラウドサービスを提供する「リバランス」代表の池井佑丞氏に聞いた。
糖尿病や高血圧など何らかの基礎疾患があって薬を服用している人が、何をおいてもやるべきなのは「お薬手帳」の確認だ。
持っていない人は、受診している医療機関で受け取った処方箋を薬局に持参すれば、作ってもらえる。
「スマホのアプリにお薬手帳を入れるという手もあります。ただ、災害時は充電できずにスマホを見ることができないことも。アプリと紙のお薬手帳の両方を用意しておくと安心です。お薬手帳は、災害時に限らず、外出時は常に携帯する習慣を身に付けてください」
「常に」というのは、外出時に災害に遭い、そのまま避難所へ……といったケースもあるからだ。東日本大震災の直後は、自宅に帰れなかったり、交通網のまひでかかりつけの病院に行けなかったりで、「普段飲んでいる薬が手元にない」という人が数多く出た。医療機関や薬局も、電源などが断たれ、患者の薬歴をパソコンで閲覧することもできなくなった。