「パパ活」「性感染症」「不妊症」…“貧困ニッポン”でジワジワ広がる背景
実際、母子家庭を取り巻く経済環境は厳しく、貧困率は5割、「2019年の国民生活基礎調査の概況」によると、就労による収入は平均306万円で児童のいる世帯の半分以下。その半分以上が非正規雇用とも言われている。
最近は孤独の寂しさを埋めるためホストにはまり、マッチングアプリを使ったパパ活に励む女性や大学奨学金を返すためやむなくパパ活に走る若い女性もいるという。
気になるのは、「ワンオペ」に代表される結婚への絶望感と、「FIRE」への憧れからパパ活に手を染める女性も少数ながらいることだ。
「パパ活の理由として、早く仕事を辞めて自由に暮らしたい、そのためにお金を貯めたいという女性もいます」(前出の風俗店員)
ワンオペとはパートナーの単身赴任や残業で、夫婦のどちらかに負担が大きくかかり、実家などに頼れる人がいない状況を言う。FIREとは経済的自立と早期退職という英語の頭文字から作られた言葉で、早くお金を貯めて早期退職を目指すことだ。
「いまの若い人の多くが終身雇用が終わった会社を信じておらず、FIREを目指している。とくに女性はその傾向が強い。周囲の既婚女性からその苦労話を聞くうちに、ワンオペは将来の自分と考えて結婚をあきらめ、ひとりで生きるため経済的自立を目指したいのでしょう」(証券会社営業マン)