心臓病のリスクをアップさせる「超加工食品」について考える
フランスとブラジルの共同研究グループが実施した研究では、超加工食品を多く食べる人は心血管疾患の発症リスクがアップすることがわかりました。フランスの一般住民が参加した疫学研究のデータを用いて18歳以上の男女10万5159人を平均5.2年にわたって追跡したところ、食事に占める超加工食品の割合が10%上昇するごとに、すべての心血管疾患で12%、心筋梗塞などの冠動脈疾患で13%、脳梗塞などの脳血管疾患で11%のリスク上昇が認められたといいます。
また、米国ニューヨーク大学の研究でも、超加工食品は心血管疾患のリスク上昇と関係していると報告しています。
1940年代にスタートしたフラミンガム研究に当初参加した人々の子孫を対象とした「フラミンガム子孫研究」から、平均年齢53.3歳の3003人のデータを解析したところ、毎日1サービング(1食分として食べる量)の超加工食品が増えるごとに、重症の心血管疾患のリスクが7%増加していました。また、すべての心血管疾患のリスクも5%増、心血管疾患による死亡リスクは9%増加することもわかりました。