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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

呼びかけに応じない状態でも好きなクラシック音楽が流れると目が輝く

公開日: 更新日:

 ぼーっとしている時間が増え、調子が悪い時は介護する者と目は合うものの、呼びかけに応じません。ですが好きなクラシック音楽のCDを聴いている時だけは、なぜか様子が全然違って、目を輝かせるといいます。

 そんな患者さんが入所するホスピスとは、専門的な緩和ケアを受けるために看護師が24時間常駐している施設です。鎮痛剤や医療用麻薬の使用、人工呼吸器などの医療器具の管理もおこない、通常の病棟にいるのと変わらぬケアを受けることができます。苦痛を取り除くことに力を入れており、最期が近い方が入居されています。

 時にご家族が一緒に宿泊することもでき、自由度もある程度保障されているところが特徴といえます。

 ご家族は急変時の救急搬送は望まれていませんが、できる限り苦しみをなくす対処はしてほしいと希望をお持ちです。

 最期を迎える時、人は誰でも最愛の人や物や音楽に囲まれていたいと考えるものではないでしょうか。それはそこに、なにか少しでも希望を見いだそうとする思いがあるからだと考えます。 

 その患者さんにとって、最愛なるものはなにかを、患者さんやご家族と一緒になって見つけ共感することもまた、患者さんのQOLを高めることにつながるのだと考えるのです。

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