軽度認知障害から認知症に移行させないためには何をすべきか
軽度認知障害(MCI)とは、健常と認知症の中間に位置するグレーゾーンの段階です。患者数は国内に450万人以上とされ、診断から1年で10%、4年で40%が認知症に移行しています。ただ、すべての人が認知症を発症するとは限らず、適切に対処すれば4人に1人は健常な脳の状態にUターンできることが分かってきたのです。
最も知られているのが「運動」です。有酸素運動と筋力トレーニング、バランス運動の3つをマルチに行うことが重要で、有酸素運動であればウオーキングや水中ウオーキング、サイクリングが挙げられます。なかでも「インターバル速歩」と呼ばれる、「さっさか歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返すウオーキング法が有効とされ、人と会話ができないくらいの速度で歩くのがポイントです。筋トレは過度に行いすぎると血圧が上がる恐れがあるので、自宅でできるスクワットを10回を目安に3日に1度の頻度で行うといいでしょう。
さらに高齢者で気を付けたいのが「転倒」です。転倒による骨折は寝たきりの入り口とされ、認知症の発症リスクが高まりやすい。転倒を防ぐためにも、30秒間の片足立ちで体幹のバランスを鍛えるようにしてください。