頭痛の正しい対処法(4)大切なのは危ない頭痛なのかを知ること

公開日: 更新日:

「もし、脳動脈瘤が見つかり、大きさが5~7ミリ以上の場合は、予防手術を考えるのが一般的です」

 くも膜下出血につながる椎骨動脈解離(脳動脈の一つである椎骨動脈が裂けること)も激しい頭痛が現れます。後頭部の激痛や頚部(首)に痛みが出ることもあるそうです。

「椎骨動脈解離は、後になってくも膜下出血や脳梗塞につながるため、後頭部や首の痛みにも注意が必要です。早期に発見すれば治療が可能です」

 また、2~3年前から注目されているのがRCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)です。突然発生し、1分以内に痛みがピークになる頭痛(雷鳴頭痛)です。50歳前後の人に多く、数分で治まることも数日かかることもあります。

「患者さんの中にはシャワーを浴びている最中に、突然激しい頭痛に見舞われたという人もいます。いきみやせき・くしゃみなどがトリガーとなるのですが、CT検査をしても異常がなく、詳しいことはわかっていません。ただ、画像を見ると脳の血管がデコボコしているのがわかります」

 誰もが経験したことのある頭痛ですが、自分の頭痛がどんなタイプなのか、危ない頭痛なのかを知り、適切な対策をとることが大切です。頭痛は治らないと諦めている人も、一度、頭痛外来に足を運んでみたらいかがでしょう。 =おわり

(医療ジャーナリスト・油井香代子)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  4. 4

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"

  5. 5

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  1. 6

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  2. 7

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  5. 10

    永野芽郁&田中圭の不倫スキャンダルをスルーするテレビ局の身勝手…ジャニーズの時の反省は?