体調不良の原因が不眠にあるとは…土井貴仁さん不眠症との闘いを語る
カウンセリングでは、睡眠の原理や悪化させる要因を学び、家では3つのことを徹底して実践します。それは、「眠たくなるまでベッドに入らない」「ベッドに入っても眠れなかったらベッドから出る」「睡眠以外(読書やスマホを見るなど)でベッドを使わない」ということ。昼寝はもちろんダメです。要は、眠れないつらい体験とベッドが結び付いているので、その結び付きを弱めて「ベッドに入れば眠れるんだ」という感覚を身につける訓練です。
ほかにも、朝に太陽を浴びることと食事のリズムで、朝起きて夜眠る習慣をつけることも必要でした。体の緊張をほぐす方法や、うまくいかない悩みや疑問を相談しながら、1カ月くらいで少し効果が出てきた感覚がありました。
その頃、休職期間が終わりましたが、治りかけだったのでそのまま退職し、治療を続けました。
代々木の病院への通院は半年ほどで終了し、その後も睡眠の記録を続けていくと、入眠までの時間が次第に減り、25歳の夏には1時間ぐらいで眠れるようになったのです。そこから医師に相談しながら睡眠薬の減薬を始めました。1錠から4分の3錠、2分の1錠、4分の1錠と減らし、飲まない日を少しずつ増やして、1年がかりでやめることができました。