最後はほぼ眠れなくなって…女道楽の内海英華さん語る変形性股関節症
内海英華さん(女道楽/64歳)=変形性股関節症
今年5月、左脚の人工股関節置換手術を受けました。全身麻酔をしてますから、本人は何もわかりませんけど、身を切って、筋膜切って骨切り出して、代わりに大腿骨に人工骨をカンカン! と打ち込んだんでしょうね。この前、NHKの医療番組で私と同じ手術の様子が流れてまして、「あんなんやったんやな」と思いました。
股関節に異変が出始めたのは8年ほど前です。当時、ケーブルテレビの街ブラ番組でレギュラーが決まって、月1回、何本かまとめて撮っていました。朝から6~8時間ぐらい毎月歩くんです。最近、第1回のビデオを見たら、もう歩き方が揺れていました。痛みは感じていなかったし、自分ではちゃんと歩いているつもりだったんですが、すでに左脚の軟骨がすり減って、若干短くなっていたんだと思います。
痛みは徐々にきました。痛いときと痛くないときがありながら、だんだん痛いのが当たり前になっていく感じ。自分では三味線や衣装など重たい荷物を持って移動するせいだろうと思っていたんです。
ただ、思い起こせば子供の頃から股関節がコキコキ鳴る子でした。母親に「ねぇ足鳴ってる!」と聞かせては、「そんなんしてたら骨減るで」とよく言われていました。運動も活発でしたし、本人は気にしていませんでしたけど、軟骨がすり減りやすい体質だったのかもしれません。
手術を考えたのは2年ほど前です。起きても、歩いても、座っても何をしていても痛くなって、最後は寝ていても痛くて、ほぼ眠れなくなりました。かかりつけの婦人科の先生に相談して、紹介された整形外科を受診しました。調べてもらうと、「もう軟骨が2ミリしか残っていない」と言われて、痩せることを勧められました。肥えると比重がかかって軟骨の減りが早くなるそうです。そして、「70歳までは自分の脚で歩きましょう」と説得されて、鎮痛剤を処方されました。その鎮痛剤の効きがすごく良くて、ウソのように痛みが消えたんです。これならもう手術しないで、一生鎮痛剤でいいなと思いました。軟骨はないのに治った気になっていたんです。
それが去年「もう軟骨がない」と言われて、薬の効きも悪くなりました。でも、薬を増やすのは体に良くない……そう思って、去年6月に私から「先生、私も63歳やし、手術しますわ」と言ったんです。
年明け1、2月を希望しましたが、すでに予約がいっぱい。4月は大事な先輩のお仕事があったので、今年5月になったというわけです。