著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ヒトラーの健康状態は常によくなかったが薬物依存で英雄になった

公開日: 更新日:
ソ連進撃でロケット弾を発射するドイツ軍部隊(C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 戦争の間、ヒトラーの健康状態は常にいい状態ではなかった。お付きの医師がいて、いつもヒトラーに薬を渡していた。この医師はベルリンの町医者であったが、ナチスの党員になることで大はやりするようになった。テオドール・モレルは目先の利く医師であった。彼は巧妙な治療を行った。

「それ…

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