糖尿病
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投与量の調節が大ざっぱな経口糖尿病薬は低血糖を起こしやすい
誤解を恐れずに言うと、「低血糖」は一度経験しておいたほうが良いかもしれません。それも入院(糖尿病の教育入院)中がベストです。自分がどのような症状を起こすかの傾向がわかることで将来的に対処しやすくなりますし、入院中であればすぐ近くに医...
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糖尿病の人は歯の喪失リスクが高…「歯を守るためのポイント」
糖尿病では、「網膜症」「腎症」「神経障害」が3大合併症といわれるが、血糖値が高い状態が続くと体中の血管が障害されるため、ほかにもさまざまな合併症を引き起こす。中でも近年、注目されているのが「歯の喪失」だ。小林歯科医院院長の小林友貴氏...
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糖尿病の治療薬を使っている人は「低血糖」を必ず知っておく
クスリを使って糖尿病を治療している人に必ず知っておいてほしいのは、「低血糖」の症状と対処法についてです。血糖値が高い状態が続くことは将来的な動脈硬化などのリスクになりますが、今すぐにどうこうなる話ではありません。しかし、低血糖を起こ...
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糖尿病の人は「痛みのない心臓発作」に注意したい
心臓発作は、心筋に酸素や栄養を供給する冠動脈の血流が大幅に減ったり、途絶えてしまったときに起こります。主に狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患で見られます。 心臓発作の症状は「胸痛」が多く、締め付けられる、重苦しい、焼けつくと...
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「何か変…」が低血糖のサイン 対策が遅れれば認知機能低下のリスク
糖尿病では、高血糖とともに低血糖にも注意が必要だ。糖尿病治療を専門とする「あおいクリニック」(東京都港区)の恩田美湖医師(糖尿病専門医)に話を聞いた。 「高血糖に関しては避けようと頑張るのですが、低血糖に関しては、あまり重要視...
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糖尿病で使われるインスリンはなぜ注射でなければいけないのか
今回から糖尿病の治療に用いられるクスリについてお話ししていきます。 糖尿病は1型と2型に分けられ、どちらもインスリンの効果が減ってしまうことで血糖が増える=血糖値が上がる病気です。1型は膵臓(すいぞう)でインスリンが作られな...
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糖尿病の中高年はフレイルに気をつけろ “自己流”が災いを招く
血糖値が高いことは健康に良くないとわかっていたが、仕事を言い訳に治療せずに放ってきた。そこで定年を機に一念発起、自己流の食事制限や運動を始めたがかえって体調を崩してしまった。そんな人も多いのではないか? 「北品川藤クリニック」(東京...
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糖尿病網膜症(1)日本の糖尿病患者の15%が患う目の病気
新型コロナによる巣ごもり生活で血糖値が上がり、糖尿病予備群や糖尿病を発症する60代以上が増えている。そこで注意したいのが糖尿病網膜症だ。どんな病気か? 自由が丘清澤眼科の清澤源弘院長に聞いた。 「年単位の高血糖が原因で目の奥に...
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お米を食べる量は減っているのになぜ糖尿病は増えてるのか
ゴハンを抜くと痩せる、と言われているせいか、お米と糖尿病を結びつけてイメージしている人がいますが、正しくありません。 実際、国民1人当たりのお米の年間消費量は1962年度の118キログラムをピークに減少に転じ、2019年度は...
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これさえすれば血糖値が下がる…ワンポイント情報に騙されない
2019年4月にスタートした本連載が、今回で最終回になります。糖尿病専門医としての私の思いを伝えたいと思います。 昨日、今日の外来でもそうでしたが、ゴールデンウイーク明けくらいから、30~50代の糖尿病患者さんのHbA1c(...
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「低GI値」を意識した食生活で血糖値を下げられるのか
「GI(グリセミック・インデックス」は、食後血糖値の上昇度を示す指標のこと。1981年、トロント大学のジェンキンス博士らが、「糖質量が同じでも、血糖値を上昇させる速度や程度に差がある」として、GIに関する論文を最初に発表しました。食品...
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どんなに食事に気を付けていてもLDLコレステロールは劇的には下がらない
「食事にも気を付けているし、週3回はジョギングをし、スポーツジムにも通って運動をしているのに、悪玉コレステロールが下がりません。薬を飲みたくないので、なんとか下げたいのですが」 40歳の男性は、昨年の健康診断でLDLコレステロ...
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子供の将来のためにも今日からバランスの取れた食生活を
初診の患者さんに私が必ず聞くことのひとつが、両親が糖尿病であるかどうか。父親、母親共に糖尿病である場合は生活習慣の改善だけでは対処しづらいケースが珍しくありません。糖尿病が遺伝するかどうかは、科学的に証明されたわけではないものの、現...
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「断食」は骨や筋肉に悪影響 骨粗しょう症のリスクを高める
「プチ断食」や「プチファスティング」が、相変わらず人気です。関連した本が何冊も出ていますし、雑誌やテレビで特集を組まれているのもよく見かけます。 話題となる断食(ファスティング)はいずれも、固形物を食べないというもの。それによ...
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糖質の取りすぎよりも問題なのは、運動不足と脂肪多めの食事
ご飯やパンなど糖質が好きだから、糖尿病になった。そう考えている人が結構いるのですが、日本人で糖尿病が増えたのは、糖質をたくさん取るようになったからではありません。 糖尿病による死亡数、脂肪摂取量、糖質摂取量それぞれの1950...
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血糖値(下)糖質を抑えておいしい脂とタンパク質を食べる
糖尿病の原因は「血糖値」を上げる糖質の取りすぎ。主に炭水化物(米、小麦、そば、トウモロコシなど)、でんぷん(イモ類、ニンジン、カボチャなど)、砂糖を使う食品(お菓子、ケーキ、清涼飲料水など)、フルーツなどが糖質を多く含む食品になる。...
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高血圧の薬 あなたに合ったものが適切に処方されていますか
「高血圧の薬の種類によっては糖尿病のリスクを上げたり下げたりするとのことですが、カミサンが飲んでいる薬は大丈夫でしょうか」 患者さんから、質問がありました。その方の奥さんは高血圧で、高血圧の薬(ACE「エース」阻害薬と利尿薬)...
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血糖値(上)過去3年分のHbA1C数値が上昇傾向なら要注意
生活習慣病の代表格ともいわれる「糖尿病」。厚労省が実施した「2016年国民健康・栄養調査」によると、国内の糖尿病が疑われる成人の推計は1000万人、糖尿病予備群と考えられる人も1000万人いるとされている。これは国内の成人の6人に1...
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お酒を飲まない人の肝炎は「2型糖尿病」の低血糖リスクを上げる
「NAFLD(ナッフルド)」が2型糖尿病の低血糖リスクを上げることを示すデータが、韓国の研究者によって、米国医師学会が発行するオープンアクセス医学雑誌「JAMA Network Open」(2月)に掲載されました。NAFLDは、肝炎ウ...
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「桜観察」を続けていたらいつの間にかジョギングが日課に
お花見シーズンです。今年は3月17日に、福岡で全国で最初となるソメイヨシノの開花が観測されました。日本気象株式会社の発表によると、全国的に平年より気温が高くなる予想となり、東日本、西日本では満開時期は平年並みか平年より早いとのこと(...
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AIを活用した「人工膵臓」の開発 チューブ不要のパッチ式
1型糖尿病患者では、一日に何度もインスリン注射が必要になる。そのインスリン注射を自分で打たなくて済むシステムが「人工膵臓(すいぞう)」。正式には「インスリン自動投与制御システム(AIDシステム)」という。欧米ではすでに臨床使用されて...
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中性脂肪の「本当の数値」を知っていますか?正常だと思っていたら…
中性脂肪の場合、健康診断や人間ドックで示される数値が、「本当の数値」とは限りません。つまり、正常範囲内だと思っていたら、そうでない可能性もあるのです。 中性脂肪は、血液中に存在する脂質です。コレステロールも同様に血液中の脂質...
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足裏がじーんとしたり靴下を2枚履いている感じがあればすぐ病院へ
初診の患者さんが「体がだるく、喉の渇きがひどい。ダイエットをしているわけでもないのに痩せてきた」という話をしたら、たいていの医者はがん、甲状腺機能異常、糖尿病を思い浮かべるでしょう。 その中で糖尿病に関してお話しします。「体...
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「遺伝子変異」では病気は決まらない 病気になる確率は6.9%
病気というのは、糖尿病にしてもぜんそくにしてもがんにしてもそうですが、「生まれつきの体質」と「生まれてからの環境」の2つの原因によって起こります。 生まれつきの体質というのは遺伝子の情報によって決まります。人間の遺伝子のすべ...
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ヨーグルトを積極的に食べると「2型糖尿病」になりにくい?
ヨーグルトを積極的に食べると、2型糖尿病のリスクを低下できるという研究結果が発表されています。ハーバード公衆衛生大学院栄養学部の教授らが行ったもので、10万人以上を対象に健康状態についてのアンケートを実施。2年ごとに行われ、追跡率9...
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血糖コントロールはしっかりでき低血糖は起こしにくい薬
現在、日本の2型糖尿病の治療現場でもっとも多く使われている薬がDPP-4阻害薬です。糖尿病の薬には、膵臓からのインスリン分泌を促すことで血糖値を下げるインスリン分泌促進系と、インスリン分泌以外の作用で血糖値を下げるインスリン分泌非促...
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薬や治療に対する質問は大歓迎 事前にメモしておけばスムーズ
患者さんの中には、「先生の言うことに反論してはいけない」と思っている方がいます。「薬を変更したいと言うと嫌がられるのではないか」「質問をすると怒られるのではないか」と、言葉をのみ込んでいる方はかなりいるのではないでしょうか。 ...
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薬を早い段階で飲み始めるか、食事と運動でギリギリまで頑張るか…
糖尿病専門医は患者さんを診察していく中で、今の状態だと血糖コントロールは今後どのように変化し、あと何年くらいで合併症が出てくるだろうと予測しながら、治療計画を立てています。 進行を遅らせ、合併症を発症する時期を最大限に遅らせ...
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HbA1c7%以下を長期に維持してる人はコロナ感染しても重症化しない
血糖値の1~2カ月の平均を反映し、血糖コントロールの指標となるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)。この数値を良好に、さらに長期的に保つと、新型コロナウイルスに感染しても重症化しないことが、米国の大学の調査で明らかになりました。 ...
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SGLT2阻害薬 日本で初めての慢性腎臓病治療薬として承認
昨年8月、SGLT2阻害薬である「フォシーガ」が、日本で初めての慢性腎臓病(CKD)の薬として承認されました。SGLT2阻害薬は2014年に2型糖尿病の治療薬として発売され、一部は19年に1型糖尿病の治療薬としても承認。糖尿病治療で...