週間読書日記
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石井妙子(作家)
11月×日 コロナに始まり、コロナに終わりそうな2020年。八百屋の店先には今年もマツタケが並んだが、舌鼓を打てた人はどれだけいたのだろう。街を歩けば、閉店の張り紙が目につく。コロナ禍は修行を積んだ板…
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成田龍一(歴史学者)
10月×日 武田徹著「現代日本を読む」(中央公論新社 900円+税)を読む。物語論の視座からのノンフィクションの議論。そもそもノンフィクションといったとき、「事実」を扱うことが出発点となるが、なにをも…
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藤井青銅(作家・脚本家)
10月×日 茨城県石岡市の中央図書館で、拙著「国名の正体」に関する講演。後半、国名クイズ大会になって楽しかった。 10月×日 小林のり一著、戸田学編「何はなくとも三木のり平 父の背中越しに見た戦…
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吉川永青(作家)
9月×日 7月に入稿した神武東征の物語について、版元のご意見を踏まえて改稿作業中。執筆の参考にした、長浜浩明著「古代日本『謎』の時代を解き明かす」(展転社 1780円+税)に改めて目を落とす。史学界で…
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川本三郎(評論家)
9月×日 北村薫さんの「雪月花」(新潮社 1500円+税)を読む。「謎解き私小説」と副題にあるが、博識の北村薫さんの文芸随筆(いわゆるコーズリー)として楽しく面白い。 ホームズの相棒がワトソン…
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近藤史恵(作家)
9月×日 連休の最中、どうしても見たい映画があり、京都のミニシアターまで足を伸ばす。「LETO」という80年代ソビエトに実在したロックミュージシャンたちを描いた映画だ。鬱屈した共産圏の空気が、今の日本…
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黒木亮(作家)
9月×日 コロナが怖いので、ひたすらロンドンの自宅で執筆中。7月からのレストラン等の再開で、英国のコロナ感染者数は1日2000人近くまで増えてきている。一方、死者数は毎日10人かそこらで、4月の“戦争…
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一ノ瀬俊也(埼玉大学教養学部教授)
8月×日 NHKの戦争番組をみている。毎年のように本土空襲、原爆、沖縄戦、ガダルカナルなどの話が繰り返される。もちろんどれも決して忘れてはならないのだが、それらとはまた別の側面から、先の戦争を俯瞰的に…
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冨士本由紀(作家)
8月×日 コロナウイルス禍以前の私は、暇さえあれば、書店にぶらりと寄ってのんびり書籍を物色する、というのが何よりの楽しみでした。ですが、今や状況がまったく変わりました。喘息持ちの私は、極力外出を控え、…
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江波戸哲夫(作家)
8月×日 最近「日本が貧乏になっている」というニュースをときどき目にするようになったが、GDPだってまだ世界第3位だし、それほど深刻に受け止めていなかった。 事実を確かめてみようと加谷珪一著「…
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森詠(作家)
8月X日 依然、コロナ・ウィルスが猛威を揮っている。台湾の李登輝元総統が亡くなった。 村上政彦著「台湾聖母」(コールサック社 1700円+税)は、李登輝と同じくかつて日本人の青野秋夫だった俳人…
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江上剛(作家)
7月×日 コロナ禍のニュースばかりで憂鬱になる。 玄侑宗久著「なりゆきを生きる―『うゐの奥山』つづら折れ」(筑摩書房 1600円+税)。著者は臨済宗妙心寺派福聚寺住職にして芥川作家。本書の中に…
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島田裕巳(宗教学者、文筆家)
7月×日 ようやく今年も半年が過ぎたが、いろいろなことがありすぎた。コロナ・ウイルスのことが大きく影響しているが、非常勤で教えている大学の授業も毎週ズームを使ってやっている。大学まで出かけないですむし…
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越谷オサム(作家)
7月×日 以前はそこそこ混雑していた9時台の電車にも、新型コロナウイルスの影響でちらほら空席が。本読みとしては確実に座れてありがたいことだが、鉄オタとしては鉄道会社の今後が気がかり。 と世を憂…
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安藤祐介(作家)
7月×日 時節柄、室内にこもることが多く、読書も自ずと捗る。薬丸岳さんの「告解」(講談社 1650円+税)を一気に読了。犯罪の「その後」を描き続ける薬丸さんが、加害者本人の視点を中心に描いた今作。ひき…
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藤原智美(作家)
6月×日 自宅で仕事をする作家は、この自粛下でも執筆に支障はない、と思われがちだが、それは違う。外食しないので自炊の手間が増え、コロナ関連の情報に一喜一憂し気持ちが乱れる。原稿は進まず、読書量も減った…
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花房観音(作家)
6月×日 数年前から書きたいと願い続けた、ミステリーの女王・山村美紗の評伝がやっと手を離れ、7月中旬には「京都に女王と呼ばれた作家がいた」というタイトルで本になる。京都に住み、京都を描いている私にとっ…
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草凪優(作家)
6月×日 新型コロナの影響で夜の街にも繰り出せず、最近はもっぱらPCの前で宅飲み。酒の肴はYouTube、アイドルグループ・乃木坂46関連のものばかり観ている。これだけ観てたらそのうち夢にまで出てくる…
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竹内薫(サイエンス作家)
6月×日 4月と5月は、経営するインターナショナルスクールも完全にZOOM授業に移行していた。しゃかりきで準備して、教職員はへとへとだが、なんとか生徒の学力は維持できたか。でも、分散登校が始まり、生徒…
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下村敦史(作家)
5月×日 講談社の担当編集者と電話。コロナの影響があり、日刊ゲンダイで去年連載した「残された命(仮)」の発売時期を相談する。刊行を今年の7月から来年の5月へ延期。 元々室内仕事ではあるものの、…