ニュースこの1冊
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イスラム社会の風紀を取り締まる宗教警察の恐怖
イスラム社会で重要な役割を果たし、そのイメージが私たちの“イスラム観”に大きな影響を与えているのが、風紀を取り締まる「宗教警察」だ。 高尾賢一郎著「イスラーム宗教警察」(亜紀書房 2500円…
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古地図や写真からひもとく“かつての買売春地帯新宿”
東洋一の歓楽街・新宿の成り立ちを、古地図などさまざまな文献や写真などからひもといていくのが、三橋順子著「新宿『性なる街』の歴史地理」(朝日新聞出版 1700円+税)である。 新宿の繁栄を知る…
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「果糖中毒」ロバート・H・ラスティグ著 中里京子訳
WHOの統計によると、世界の約19億人が太り過ぎの状態であるという。原因は、意志の弱さからあらゆるものを食べ過ぎているからだと思うだろう。しかし、その考え方は大間違いであると指摘するのが、ロバート・…
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絶滅も野生化もできない人工飼育の矛盾
人間による自然破壊で絶滅を余儀なくされる生物を、人間の力で救う取り組みは素晴らしいことであると、多くの人が考えるだろう。しかし、話はそう単純ではない。M・R・オコナー著「絶滅できない動物たち」(大下…
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“昔の人”は玄米も白菜の漬物も食べていなかった!?
2013年に和食がユネスコの無形文化遺産に登録されてから、“昔ながらの和食は健康にいい”という風潮がますます強まっている。しかし、多くの日本人が信じている和食の常識には、誤りも多い。 魚柄仁…
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「病院のやめどき」和田秀樹著
定期的に健康診断を受け、数値が標準より高いと、医師に言われた通りに薬を飲む。多くの日本人が当たり前にしていることだが、和田秀樹著「病院のやめどき」(朝日新聞出版 750円+税)では、患者が医療を“自…
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ワインを最強のビジネスツールに
ビジネスや政治の世界において、ワインの知識は重要な武器になる。渡辺順子著「教養としてのワイン」(ダイヤモンド社 1600円+税)では、デキるビジネスマンなら知っておきたいワインの基礎知識から、コミュ…
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「怖い間取り」松原タニシ著
前の住人が自殺や殺人、事故などで亡くなっているワケありの事故物件。松原タニシ著「恐い間取り」(二見書房 1400円+税)では、テレビの企画でさまざまな事故物件に住んできたお笑い芸人の著者が、部屋で起…
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「ハーバード医学教授が教える 健康の正解」サンジブ・チョプラ、デビッド・フィッシャー著 櫻井祐子訳
世の中にあまたある“健康情報”。しかし中には科学的証拠(エビデンス)が乏しいものも少なくない。サンジブ・チョプラ、デビッド・フィッシャー著「ハーバード医学教授が教える 健康の正解」(櫻井祐子訳 ダイ…
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現生人類と旧人類は交配していた
科学の進歩により、人類の進化の歴史が変わりつつある。デイヴィッド・ライク著、日向やよい訳「交雑する人類」(NHK出版 2500円+税)では、古代人の骨からDNAを抽出して解析する古代DNA解析の第一…
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「VRは脳をどう変えるか?」ジェレミー・ベイレンソン著、倉田幸信訳
ゲームなどで使われ始めたVR(バーチャルリアリティー=仮想現実)。映像メディアの延長で、遊びをより面白くするものというイメージが強いが、ジェレミー・ベイレンソン著、倉田幸信訳「VRは脳をどう変えるか…
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「脳をだませばやせられる」ステファン・J・ギエネ著、野中香方子訳
食事制限によるダイエットを実行できる人はごくわずか。それは5億年以上かけて進化してきた脳という情報処理機関が、人間の摂食行動を支配しているためだと断言するのが、ステファン・J・ギエネ著「脳をだませば…
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恋愛を科学すればセックスに持ち込むのはたやすい
恋愛工学の達人がモテない男を救う小説「ぼくは愛を証明しようと思う。」。ドラマ化もされた同作の著者である藤沢数希氏は、メルマガ「週刊金融日記」の中で進化生物学などの観点から恋愛を科学の域まで高めた恋愛…
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「日本のコーヒー」は世界最高水準と称賛
今、日本のコーヒーは世界最高品質と称賛され、海外のカフェでは“日本のコーヒー”が新しいトレンドとして取り入れられるほどになっている。 メリー・ホワイト著、有泉芙美代訳「コーヒーと日本人の文化…
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生きている人も死にたい人も引きつける富士の樹海
富士の裾野に広がる巨大な森林「青木ケ原樹海」。その名を聞いて真っ先に思い浮かべるのは、自殺の名所というイメージだろう。村田らむ著「樹海考」(晶文社 1550円+税)では、ルポライターとして20年以上…
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「怠ける権利!」小谷敏著
「過労死」という言葉が生まれたのは30年以上も前。日本がバブルの繁栄を享受していた1980年代のことだ。しかし、今もなお日本では過労死が絶えない。小谷敏著「怠ける権利!」(高文研 2400円+税)では…
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BMI指数ではウサイン・ボルトが肥満!?
私たちを取り巻く世界は、政治家がつくり出したものでもなければ時代の流れによる偶然の産物でもなく、すべてがどこかの企業の損得勘定によって出来上がったもの。そんな事実を突きつけるのが、ジャック・ペレッテ…
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政府の無策を露呈させるJアラートの呆れた内容
“北朝鮮の脅威”を理由に、安倍政権が実施してきたJアラートの発動とミサイル発射を想定した住民参加の避難訓練。先月、米朝首脳会談による朝鮮半島の緊張緩和を受けた政府は、ようやく避難訓練の当面見合わせを決…
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「日米地位協定と基地公害」ジョン・ミッチェル著、阿部小涼訳
米軍人に治外法権的な特権を保障する日米地位協定。米軍人が事件を起こすたびに話題になるが、この協定は米軍基地によるやりたい放題の環境破壊も闇に葬っている。 ジョン・ミッチェル著「日米地位協定と…
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「おむすびのにぎりかた」宮本しばに文、野口さとこ写真
日本人のソウルフード「おむすび」がひそかなブームだ。精米店が営むおむすび屋や雑穀おむすびの専門店、そして酒とおむすびのマリアージュを楽しむBarなども登場し人気を集めている。一方で、我が家のおむすび…