「ごちそうさん」の小姑・キムラ緑子が語る「アラレちゃんメガネ」時代
■同じ男性と再婚
当時は女子大生ブーム。舞台女優というと、演劇とバイトに暮れる貧乏学生っていうイメージが強いですが、私はそれなりに女子大生を謳歌(おうか)していましたね。
同志社大でも、私は「女子大」でしたから、クラスの友達は毛皮を着て、ブランド物のバッグを持っているお嬢さまばかり。私とは別世界だったけれど楽しかった。演劇の仲間とクラスの友達の、両方を行き来していてとても面白い日々でした。
ある日、女子大友達とスキーに行ったら、他の女子大グループと相部屋になったんです。すると自分の服がどれだけ高価か、ブランドはどこだとか、お互いに聞こえるように話して、女の冷ややかな自慢大会!(笑い) こういう女の世界を思い出すと本当に面白いなと思います。
先輩のマキノさんと付き合うようになったのは芝居の夫婦役がきっかけ。「アンタ!」って、対等に話してるうちに素で話せるようになって。実は、31歳で結婚して、一度離婚して、また5年後に結婚したんです。この写真の頃からですから一緒に過ごした時間があまりにも長すぎて、人間関係も思考も今さら説明しなくても済むのがラクで再婚しました。
なんだかんだいって、あのとき濃密に過ごした幸せな時間のおかげで、今、一緒にいるのがごく自然なことであるような気がしています。