山路徹氏の恩人は筑紫哲也氏 フリーランスの活動支え続ける

公開日: 更新日:

 次に会ったのは、編集したVTRのプレビューを一緒に見た時。作品にしたものを初めて見ていただくのですから、この時はさすがに緊張しました。そんな僕に筑紫さんは「いつも見ていたよ」と声を掛けてくれた。あの時はうれしかったなぁ。

 フリーランスは放送されて初めて報酬を得られます。放送してくれるところがなかったら次につながらない。「報道局は聖域」と考える局の中でフリーの僕を使い続けてくれた筑紫さんには感謝しかありません。

■「筑紫賞」での言葉は今でも額に入れて…

 筑紫さんからよく言われたのは「そんなに急いじゃダメ」です。僕は攻撃する側からよりもされている側から取材することが多かったので「よく生きて帰ってきたな」って常々言われた。「生き急ぐな」って言いたかったんでしょうね。

 もうひとつ忘れられないのは「日本人にとって平和っていうのは空気のようなもんでさ、なければ生きていけないのに、ありがたがらない」と言っていたことです。昭和10年生まれの筑紫さんにとって、“戦争”は大きなキーワードだったと思う。だからこそ今、どこかで起きている戦場を伝えることで戦争の抑止力になってほしいと思っていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”