「M-BAND」でロックファンを熱狂させた藤タカシさんは今…

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 収録曲はM-BAND時代の「ハートブレイク」「AKIRA」「極楽ミッドナイト」のほか、キャロルの「ルイジアンナ」、尾崎豊の「シェリー」、高橋真梨子の「別れの朝」など幅広い。

「どんな曲でも藤タカシ流に歌い、原曲の別の一面を表現できたら、と思いましてね。目指すは“ロックンロールエンターテイナー”です」

 取材を始めて意外だったのが、穏やかで丁寧な応対。というのも、80年代、M-BAND時代の藤さんは「ぶっきらぼう&とっつきにくい」でライター泣かせだった。

「久しぶりに会う人会う人、みなさんにそう言われますよ。当時はとんがってたっていうか、誰も寄せ付けないみたいなバリアーを自分でつくってましたから。でも、デビュー32年にしてもう58。周囲やそれぞれの立場を思いやれるトシになりました」

 さて、東京生まれの藤さんは82年にM-BANDを結成。アルバム「ZAPPER」でデビューし、圧倒的な歌唱力に加え、タイトなスーツに細身のネクタイ、リーゼントというオシャレなスタイルで日本武道館や日比谷野音を満員にした。

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