没後10年も色あせぬ “ジャズ界の鬼才”富樫雅彦の先鋭性
ジャズ界の鬼才、天才パーカッショニストと呼ばれた富樫雅彦が亡くなって10年。その富樫が作曲した数多くの楽曲の中からバラードをセレクトしたCD「マイ・ワンダフル・ライフEX 富樫雅彦バラードコレクション」(ラッツパック・レコード)が先月発売になり、静かなブームとなっている。
今作は、ジャズピアニストの佐藤允彦を中心に渡辺貞夫、日野皓正、峰厚介、山下洋輔がソロやデュオで演奏したものだけでなく、富樫のパーカッションソロも追加。没後10年たっても色あせるどころか、熟成と先鋭性を感じさせる内容だ。
「著名なアーティストから楽曲提供の依頼を受けても固辞するなど、世間的な評価や商業主義とは一線を画した富樫の魅力の神髄にぜひ、触れていただきたいです」(ラッツパック・レコード代表の棚橋牧人氏)
世界の一流ミュージシャンが共演を熱望した希代の日本人ジャズメンの魂に触れるチャンスだ。