元嫁・浅丘ルリ子と元カノ・加賀まりこが「全然平気よ」
碓井 先生から、初めて「やすらぎの郷」の企画についてうかがった時、石坂浩二さんが演じる主人公・菊村栄の履歴書も見せていただきました。そうしたら、基本的には倉本聰と重なっているんですよ。まんま倉本先生の履歴かと思った(笑い)。かなりご自身を投影させたのではないですか。
倉本 年齢は合わせましたが、それは僕を知っているからそう思うわけで。菊村には、阿久悠も入っていますよ。それに若干、久世光彦(TBS系「時間ですよ」などの演出家)も。同世代の複数の人間の要素によって形成されるわけで、菊村を僕だと思われると迷惑な話でね。女房も生きてますし、駆け出しの女優と浮気したなんて言われちゃうと困っちゃう。
碓井 なるほど。若い女優さんとの色恋沙汰は、久世さんと思えばいいのか(笑い)。
倉本 そうです。冗談じゃないですよね、どんな顔してカミさんに会えばいいのか。
碓井 石坂さんは「僕が演じる菊村栄は、倉本先生そのままだ」とおっしゃったとか。
倉本 それは違うんですね。そこがあいつの浅いところですね。