「ジャージー・ボーイズ」 TOKIOに通じるロック界の堕落論

公開日: 更新日:

2014年 C・イーストウッド監督

「TOKIO」の山口達也が不祥事を起こし、グループの存続に関わる大問題となった。この騒動で思い出したのが本作。実在した音楽グループの繁栄と衰退を描いている。

 1961年、米ニュージャージー州の田舎町。理髪店見習いのフランキー(ジョン・ロイド・ヤング)は不良のトミーとニック、曲作りの才能があるボブらと「フォー・シーズンズ」を結成。「シェリー」が大ヒットしてスターになる。

 ところがリッチになった彼らの前にマフィアの集金人が現れる。トミーが15万ドルもの大金を借り、グループの資金にも手を付けていたのだ。メンバーの信頼関係はメタメタになり、グループは空中分解するのだった……。

「シェリー」は日本人にも馴染み深い曲。フランキーが歌った「君の瞳に恋してる」は、80年代にディスコでカバー曲を聞いて耳にタコができた人もいるはずだ。

 服役歴のあるチンピラがスターにのし上がる姿は痛快だ。音楽界はまさに一獲千金。コンビニバイトをしながらバンド活動中の若者は本作を見て自信を取り戻しただろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動