セブン・シスターズ(2017年・英、米、仏、ベルギー)
中国のデジタル管理社会を皮肉ったような設定だ。近未来を描くSF社会は、爆発的人口増加で一人っ子政策を施行。2人目からの子供はクライオスリープとして児童分配局により冷凍保存されるという。
そんな中、一卵性7つ子の姉妹が誕生。それぞれに曜日の名前が与えられ、自分の名前の曜日にのみ外出できる。外出時は、ひとりの女性、カレンとして生きていく。
月曜は野心家で、火曜はマリフアナ好きの自由人、水曜は格闘好き……とそれぞれの異なる性格を女優ノオミ・ラパスがひとりで見事に演じ分けている。素晴らしい。
頭脳明晰な金曜の功績で大手銀行に勤めるまで成長するが、ある日、月曜が仕事から帰らず失踪する。その翌日、火曜がほかの姉妹に連絡を取りながら月曜を捜しに出るが、分配局に拉致されてしまう。
局の管理をすり抜けて7人が生きていることが世間に知れ渡れば、局のトップ、ケイマン博士は責任を問われる。その危機感から、ほかの曜日は一人、また一人と消されていく。
冷酷な博士を演じる名女優グレン・クローズがカレンに放った言葉だ。