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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

憧れの安室も絶賛 イモトアヤコは「イエスマン」報われた

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 やがて自分の容姿がアイドル向きではないと自覚していく一方で、当時ブレークしていた青木さやかのようになりたいと、お笑い芸人を目指すようになった。

 上京し青木が所属するワタナベエンターテインメントの養成所を卒業してデビュー。その後、企画内容も全く分からないまま、ある番組のオーディションに参加した。それが「イッテQ!」だった。そこでは50メートル走が行われた。陸上経験のあったイモトはトップの成績を残し合格。「珍獣ハンター」に抜擢された。もちろん、コモドドラゴンと競走するなんて思ってもみなかった。けれど、提示される企画に「イエス」と言い続けた。彼女は自らを「イエスマン」だと言う。

「もともと、私の中にあまりNOという選択肢がないのかもしれませんね(笑)。でもね、やってみないとわからない事って、世の中たくさんあると思うんです。まさに経験してみてわかることだらけ! そう思えるようになったのも、イエスマンでよかったことかな」(リクルートジョブズ「タウンワークマガジン」16年3月28日)

 冒頭の番組で、イモトは安室に「人生で大切にしていること」は何かを尋ねた。すると安室は「ブレずに生きていきたいなと思っているので一度決めたことはきちんとやり通す」ことと答えた。「カッコいい」とイモトが感銘を受けていると、安室は「でも(イモトさんも)されてますよね」とサラッと言った。

 まさにイモトは、どんなムチャぶりに対しても「イエス」と答えて、できてもできなくても、とりあえず全力でやってきた。それをブレずに続けたから今があるのだ。

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