ナイツ土屋伸之が語る 師匠が祝福してくれた“真打ち昇進”
マセキの会長や桂子師匠が喜んでくれたことが昇進して一番よかったことですね。恩返しがひとつできた。会長は僕らを協会に入れたにもかかわらず「メイツ」って僕らの名前を間違える時もありましたけど、真打ちになってやっとふたりの名前まで覚えてくれた(笑い)。
真打ちになると、漫才協会主催の浅草東洋館のトリを務めるって資格が与えられます。どこにも大した影響力はない(笑い)。ただ、責任感は持ちました。
近い時期にロケット団も真打ちになったと思います。一番、最近、昇進したのがU字工事。昔から真打ち昇進はあったけど、リーガル天才・秀才さんは真打ちになっていても、おぼん・こぼん師匠は真打ちにならないまま、大御所になっちゃって。ちょっと曖昧なシステムみたい(笑い)。あと、真打ちに昇進したのに解散したコンビが4分の1くらいいます。最近だとWコロン。夫婦漫才の大空遊平・かほりは解散どころか、離婚しましたし。僕らは今のところ大丈夫です、はい。
それより今心配なのは、漫才協会の上の人たちの健康ですね。舞台で声があまり出なくなった人や耳が遠い人……高齢化するたび戦力ダウンしてます。でも、精いっぱいやられてますので、上の人たちが元気なうちに若手がもっと育つといい。僕らは理事という立場でがんばってますので、漫才協会の寄席にぜひ足を運んでください。
(聞き手=松野大介)
▽つちや・のぶゆき 1978年10月、東京都出身。同じ大学出身の塙宣之とコンビを結成し、2001年から活動。NHK新人演芸大賞など数々の賞を受賞。現在は漫才協会理事。
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