著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

今の人間に欠けているのは「黙して語らず」の精神だ

公開日: 更新日:

 治安の良かったスリランカが非常事態宣言だ。キリスト教会や有名ホテルで連続爆破テロで310人以上が一瞬にして殺された。日本人女性も家族で食事中に命を奪われた。イスラム国(IS)が「実行者は我々の戦闘員だ」と声明を出した。イースター(復活祭)を祝う教会を狙ったイスラム戦士の自爆。「宗教」は平和な日々を過ごすためにあるんじゃないのか。どっちかの神が滅びるまで殺し合うのか。オレは、もとから神も仏も信じたことがない無信教者だが、こんな宗教テロを知るたび、宗教こそ悪の根源に思うし、神など信じてなるものかとも思う。

 インドネシアでも訳の分からんことが起きた。大統領選挙の開票作業をしていた人々が119人も過労がたたって死んでしまった。どんな開票作業したらそんなことになるのか。想像がつかない。

 世界中、分からないことだらけ。トランプのロシア疑惑がどうだこうだにもウンザリだ。トランプは平気な顔でハンバーガーを食らってるぞ。アメリカの政冶もグチャグチャのまま好景気だけが続いている。国民は政治なんかどうでもよく、皆が勝手にむごたらしい拝金主義に走り、IT屋たちは欲望だけの資本主義の下、浅ましい情報ばかり売り買いし、世界をかき回している。安い服も靴も作り過ぎで捨てられている。石油製品も生鮮食品も棚に並んでは余って捨てられていく。世界中にストレス逃れの麻薬がはびこって……。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に