事件現場を勝手に撮ってきただけだろうに何が著作権だ
景気が悪くなったと感じる人が、日本中に半数いるとか。同感だ。アベノミクス音頭に踊らされかけたものの、月給はちっとも上がらず、企業も営業接待費や交際費なんてちっとも支払わないままだ。取引先と飲んで商売をまとめようにも軍資金は出ないし、部長や課長が自腹で払ってくれるわけがない。割り勘でセコい飲み会をして、「じゃひとつよろしく」なんて言って終電で帰っても、商談はまとまらなかったのだ。人は勢いで商売の機運を掴む。それで社会が回る。給料を月に何千円か上げてみても、そんなことは屁の突っ張りにもならない。儲けてる大企業に限って、カネを使う思い切りがなくなり、儲けたカネを留保するだけ。会社のトップたちもカネの使い道に自信がないし、ロクな発想もない。経済が空回りだ。意気地のない日本人になり果ててしまった。アベ内閣が、いくらアベミックス焼きを食べろとあおっても、誰もカネを使う気が起こらなかったという結果だ。
街の靴屋には作り過ぎの靴が昨日と同じ棚に並び、量販店はボタンのすぐ取れる中国製のシャツや、ランドリーで洗ったら2回目でサイズが合わなくなる2000円の綿パンばかりだ。こんな物ばかりで景気が良くなるはずがない。でも、社長は10億の邸宅で、バイト員はシェアハウス。格差だけが広がる。誰も信じていなかったとおりの空回り経済に陥ってしまった。これは日本で日本製を作ろうとしなくなった企業の責任だ。それがもとで日本にモノを作る「職人」がガタ減りした。モノ作りの「職人社会」こそが日本の姿なのに。職人が消えると、国は文化の気品も節度も失うのだ。