収入以上の“舌”に…落語家にはなぜグルメが多いのかって?
時代が令和になっても浅草演芸ホールの前で林家木久扇師匠がラーメンを売る光景は、昭和、平成から変わらないことを感じさせたゴールデンウイークでしたね。どうも、埼玉ではラジオパーソナリティーとしての知名度の方が高い三遊亭鬼丸です。
ところで、世間から落語家は舌が肥えてるなんて思われてるかもしれませんが、確かに舌の肥えた落語家は多いかもしれません。木久扇師匠も売り物のラーメンはさておいて(おくの?)、スゴいグルメですからね。あと有名無名を問わず師匠方も総じてグルメが多いですよ。何でかなって考えると、おいしいもの食べるチャンスが多いからじゃないですかねぇ。
かくいう私も前座修業中から師匠のお供で日本中に行かせてもらい、その土地土地のおいしいものを食べさせていただきました。あと年に2回、落語協会の総会が一流ホテルで催されますが、そこでも若いころから一流お料理のバイキングに接することができ「寄席に行かなきゃいけない前座はカレー食べて早く帰れ」なんて言われてカレーライスを大盛りにして食べるのが当たり前でしたが、のちに1杯2000円することを知ってビックリしました。打ち上げの機会も多いし、さらにご贔屓、我々はお旦と言いますが、芸人を贔屓にしようという方ですからいい店知ってるんですよ。こうして収入以上の舌を持つ芸人が育っていくんですね。