著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

芸能事務所に忖度するテレビ局は考え直す時期にきている

公開日: 更新日:

 圧力はないが疑いはあった。要は民放のジャニーズに対する忖度(そんたく)とみられている。本来、局と事務所は「出してあげている」でもなく「出てあげている」の意識もない五分の関係にあるのが正常。「キャスティングをどうする」と会議する制作サイド。「うちの子をぜひ使ってください」と営業する事務所のマネジャー。それが昭和の自然な光景だったが、時代の流れとともに変化が表れる。事務所も人気タレントを多く抱えることで次第に巨大化。勢力を伸ばすことでいつしか局に重圧をかける。テレビ界ではこんな話が以前から流れていた。

「ジャニーズの場合、不都合なことをすれば他の番組と事務所の間に軋轢(あつれき)ができて、迷惑をかける。テレビ側が自主的に忖度するようになり、今も脈々と受け継がれている。元SMAPを使わないのも圧力ではなく忖度だと思います」(民放関係者)

 公取が関心を示したことを機に民放界も考え直す時期に来ていると思う。芸能界もスポーツ界と同じように公平であるべきプロの世界。同じ土俵で覇を競い実力と人気のある者が勝ち上がっていくのが本来の姿。事務所の暗黙の圧力でライバルが排除されるとしたなら、明らかに公平さに欠ける。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動