クドカンの苦悩告白から読み解く「エール」脚本家降板劇
一体、何があったのか。窪田正孝(31)が主演する来春スタートのNHK連続テレビ小説「エール」の脚本家・林宏司氏が降板していたことが明らかになった。林氏は「コード・ブルー―ドクターヘリ救急救命―」(フジテレビ系)シリーズや、NHK「ハゲタカ」などの人気ドラマを手掛けた著名脚本家。来年1月期から天海祐希(52)主演の連続ドラマ「トップナイフ―天才脳外科医の条件―」(日本テレビ系)を担当する。
NHKは「制作過程の詳細は回答を控えたい」とし、林氏の降板の具体的な理由を明らかにしていないが、朝ドラの脚本家の途中降板は極めて異例。過去のケースを挙げるとすれば1974年の大河ドラマ「勝海舟」で倉本聰氏が途中降板したくらいだ。林氏とNHK制作スタッフの“確執”が一部で取り沙汰されているが、まだドラマがスタートしていない段階でそんなにバチバチになるものなのか。
芸能ジャーナリストの芋澤貞雄氏がこう言う。
「あくまで推測ですが、林氏が執筆した脚本を、NHK側が、結果的にないがしろにしたことが降板劇につながったのかもしれません。脚本家の宮藤官九郎氏がラジオ番組で漏らした“苦悩”を聞いて、そう思いました。NHKは局としての制作スタンスにこだわるあまり、書き手の誇りを知らず知らずのうちに傷つけているのではないでしょうか」