「仁義なき戦い」で共演 文ちゃんは俺の恋のキューピッド
美人でスタイルはいいし、性格もホステスにありがちな、すれっからしのところがまるでない。俺は一目惚れした。店が看板になると、俺は彼女を連れ出し、六本木の英国調の静かなバーへ行った。もちろん、付き添い役の文ちゃんも一緒。
明け方の3時くらいまで飲んだのかな。俺と彼女がずっと話している間、文ちゃんはカウンターでひとり飲んでいた。男っぽくて、いい人だったよね。
もう読者は察したと思うけど、このときの女性が俺の女房、クラウディア。文ちゃんには今でも感謝しているよ。
■小林旭とマイク争奪戦
文ちゃんはクラブやスナックで歌うのも大好きだった。そこで繰り広げられたのがマイクの争奪戦(笑い)。相手は小林旭。彼も文ちゃんと同様に一度マイクを持ったら離さないタイプだからさ。でも、それでケンカすることもなかった。2人とも楽しい酒だったよ。
文ちゃんの十八番は「夜霧のブルース」。ある夜、クラブをハシゴして4件目の店のドアを開けると、いきなり「夜霧のブルース」が流れてきたことがあった。文ちゃんは上機嫌さ。