80年代は絵空事だったAI殺人ロボットの恐怖を見事に予言

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ターミネーター(1984年 ジェームズ・キャメロン監督)

 A・シュワルツェネッガーとJ・キャメロン監督の出世作。

 2029年、地球では人類VSロボットの戦争が繰り広げられていた。ロボット軍団を追い詰めた指導者の誕生を阻むため、1984年の現代にアンドロイドのシュワちゃんが現れ、指導者の母となるサラ(L・ハミルトン)を殺そうとする。同時刻、人間のリース軍曹(M・ビーン)も送り込まれ、サラを守るため銃撃戦を繰り広げるのだ。

 逃走活劇にサラのベッドシーンをおまけしたサービス満点映画だ。シュワちゃんが自分の腕を切り開いて修理し、目玉を取り出す姿に観客はギョッとした。ロボットだから怪力で、大型銃を見境なくぶっ放す。ディスコで道路で警察署でと、ピンク映画の濡れ場みたいに嫌というほど銃撃が盛り込まれている。要はシュワちゃんがドジだからドンパチが続くわけだが、そこは深く考えないように。リースとサラの間に未来の指導者が生まれるという摩訶(まか)不思議なスパイラルは考えだしたら頭が痛くなる。

 興味深いのは未来世界。思考力を持つ防御ネットコンピューターが人類の抹殺を図るのは「地球爆破作戦」(70年)に似た話。人間が収容所で体に刻印され、死体処理を強制されるのは「サウルの息子」(15年)を思わせる。

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