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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

コロナ禍で新作ドラマ撮影休止の“効用”を総括する

公開日: 更新日:

 14日放送「麒麟がくるまでお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル」を見た。大河ドラマ「麒麟がくる」が新型コロナウイルスの影響で撮影休止になり、苦肉の策で過去の戦国大河ドラマの名場面を振り返るものだったが、これが面白く途中で「ポツンと一軒家」に替えるつもりがついつい見入った。

 この日は1987年の「独眼竜政宗」。東北の名将・伊達政宗を描いて大河歴代最高視聴率を記録。主演の渡辺謙はここからブレークし、今や「世界のナベアツ」じゃなかった「ケンワタナベ」に。今回はそんな渡辺が当時の思い出や撮影秘話を語るおまけつき。さらに、高橋英樹、松村邦洋、麒麟川島、サンドウィッチマン伊達の4人がリモートで出演する賑やかさ。

 とっておきの名場面とはいえ、その迫力たるや……。俳優陣も梵天丸(政宗の幼名)の父・伊達輝宗に北大路欣也、母に岩下志麻、家康の津川雅彦に秀吉の勝新太郎、他にいかりや長介、大滝秀治、秋吉久美子、後藤久美子桜田淳子……と出てくる顔ぶれが豪華。その迫力に圧倒されまくり。

「麒麟」では信長役の染谷将太が圧巻の演技などと称賛されている。勝の秀吉を見てしまったら最後、見る目のなさに恥ずかしくて穴に入りたくなるのではないか。驚きは当時、津川47歳、勝55歳という年齢。どこからあの威厳が出るのか。

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