批判され嫌われてもいい ウーマン村本の「言い切る覚悟」
「AのボケとBのボケとどっちがいいでしょうか?」「大喜利の答えにこんなこと言おうと思うんですがどうでしょうか?」と質問のオンパレード。新しいネタができたらすぐに「見てください」とアドバイスを求め、夜中の2時、3時を過ぎても納得がいくまで稽古をやめない、それこそ練習の虫。文字通り「若手のお手本」でした。
そんな村本君は原発のある福井県おおい町出身。身近に見てきた原発に抱く疑問をストレートにぶつけるなど「社会風刺ネタ」にシフトしていきます。あれほど周囲の声に慎重だった彼が、自分の言葉でしゃべりまくるスタイルに“激変”するとは思いもよりませんでした。
しかも、その芸風で劇場での10分の持ち時間に笑いと共に、5回、6回と大きな拍手をもらう。これはなかなかできないことで、彼の感じる欺瞞にお客さんも共感している証しでしょう。
「先生、僕たちのネタを見た外国人が『(社会派のコメディアンの)ジョージ・カーリンを思い出した』ってツイートしてて、その人を調べたらこれが面白いんですよ!」
と言って村本君は世界に目を向けるようになりました。タブーが多く、政治的なネタが敬遠される日本と違い、多種多様な笑いのあるアメリカのスタンドアップコメディーの動画をむさぼるように見まくり、「自分の求めているのはこれだ」と、アメリカでの活動を視野にネーティブな英語が聞き話せるように英会話を特訓中です。