菅首相こそ見るべき…「ザ・ケイブ」が描く“公助”の精神

公開日: 更新日:

 狭く曲がりくねった洞窟の途中が冠水し、その先で孤立してしまった計13人のサッカーチームの少年とそのコーチ。こうした事故は過去にほとんど例がなく、救助活動は困難を極めた。18日間にわたる国際的な作戦の様子は連日世界中で報道され、やがて“奇跡”の名にふさわしい結末を迎える。直後から映画化の計画が持ち上がっていたが、あえてハリウッドではなく、バンコク出身のトム・ウォーラー監督らタイの国情をよく知る自国スタッフ中心で作り上げた。

「そのコンセプトは、まさに“共助”の大切さというべきものです。洞窟内の水をポンプで強制排出するため、じつは下流のコメ農家は壊滅的被害を受け入れたのですが、映画はそんな無名の協力者たちの姿も感動的に描いている。また、前述の中国人インストラクターや英国人ダイバーは本人が演じているなど、リアリズムにこだわる誠実さも感じます」(前田氏)

 国の威信よりも国民の命を優先して奇跡を起こしたタイ。苦しむ国民よりも特定業界の利権を守り、自助任せを続ける菅総理が見習うべき点は多そうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議