奈緒 誰もが“一度会ったように感じる”親しみやすさが武器
彼女が得意としてきたのは幼なじみの役だ。「半分、青い。」で永野芽郁、「みをつくし料理帖」で松本穂香、「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ系)では有村架純の幼なじみを演じた。
奈緒に幼なじみの役がよく似合うのは、すべての世代の視聴者に、どこかで会ったことがあるかのような懐かしさを感じさせる魅力を持っているからだ。彼女の笑顔には、「夢の中で出会う女性」のような現実と非現実の境界線をさまよう不思議な既視感がある。
2年前に雑誌「日経エンタテインメント!」の取材で初めてお会いしたときは、取材を始める前に自己紹介をすると、上京して2年目の頃に、NHKの広報スポットに出ている彼女を見て将来性を感じていち早くWebに記事を書いたことがあったため、執筆者の名前を覚えていてくれた。「いつかお会いしたかったんです」と言われ、うれしかった。
素顔の彼女は、CMで見せる姿以上に(少なくとも5倍)親しみやすい女性だった。
今までは物語で主人公を支える役割を果たしてきたが、主人公として出演するCMが増えており、今後は物語を引っ張る女優として、その心地いい魅力を発揮してくれるに違いない。 (つづく)