「いま、バックミラー見たな」「ええ、2回目です」路上で繰り広げられる攻防戦

公開日: 更新日:

 タレントの移動はたいてい所属事務所の車だが、それは目印にもなるため、タクシーを使うタレントも少なくなく、また局アナは電車通勤だったり、ターゲットによって車、バイク、徒歩と変えて臨む。路上ではスパイ映画さながらの駆け引きが展開される。

「いま、バックミラー見たな」

「ええ、2回目です」

 見たのはタクシー運転手だが、それをタレントが指示した可能性もある。すぐさまスマホを取り出し、先ほど局で張り込んだ記者の運転する車と、尾行を交代した。そうやって、ついにターゲットの転居先を突き止めた。そこは瀟洒なマンションであった。

 結婚相手の度重なる不義理を報じられ、新居から姿を消して以降、やはり別居していた。住所が割れれば、そこに1年目の新人をロケ班に送り出すというのが、ひとつのパターンだ。ターゲット行きつけの飲食店が分かったら、その店に同伴で入ってくれるモデル崩れのような女性要員はだいたいどの週刊誌も抱えている。

 ワイドショー全盛の、芸能取材が過熱していた頃は、ターゲットの家のごみ漁りまでして、情報を得たところもあったらしいが、今はそういうことはしない。住民らの目があるし、タレントにSNSで告発される恐れだってある。あるアイドルグループなどは、怪しい車を見つけたらすぐに写メで共有するなど、警戒を怠らない。そこで車を変え、スタッフを変えつつ張り込んだある日、大学生にしかみえない新人記者の見つめる中、ターゲットが姿を見せた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動