著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

高田文夫は「授業へ出る足を止めていつも沢村先輩のキックを見ていた」と述懐

公開日: 更新日:

 映画会社・新東宝の倒産のあおりを受けて大映に移籍した「城哲也」こと白羽秀樹だが、ここでも出演の記録は見当たらない。わかっているのは、大映の幹部の勧めに従って日本大学芸術学部映画学科に進学したことだ。

 進学に至った経緯の一端を知るのは、白羽と小中学校の同級生で、同じ日芸の映画学科に進学した人物である。

 大映の幹部は、白羽に「このままでは一生芽が出ない。移籍を機に、舞台、演出、脚本と演劇全般を勉強してみてはどうか」と言ったという。回想が事実であれば、この時点で演劇の基礎がほとんど身に付いていなかったことになる。「テスト1回、ハイ本番」なるスローガンを掲げて経費削減を急務とした大蔵貢社長時代の新東宝には“一から役者を育てる”という発想自体がなかったのかもしれない。一連の事情はともかく、この進学が、白羽秀樹が「城哲也」から「沢村忠」に変身する転機となったのだ。

 日本大学。1889年創立。18の学部と19の学科を有し、学生数は7万677人。事業活動収入は1882億円(いずれも2015年度=東洋経済オンライン調べ)。白羽秀樹の進学した芸術学部は練馬区江古田にあった。俗に言う“江古田キャンパス”である。学生たちが「日大」ではなく「日芸」と名乗るのは今も変わらぬ伝統だろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  3. 3

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  4. 4

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  5. 5

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  1. 6

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  2. 7

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  3. 8

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

  4. 9

    中居正広が払った“法外示談金”9000万円の内訳は?…民放聞き取り調査で降板、打ち切りが濃厚に

  5. 10

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭