<39>「結婚式をするぐらいなら離婚する」早貴被告は断固として拒否した
2018年2月8日、野崎幸助さんと早貴被告は入籍した。これは私にとっても、アプリコの従業員にとっても、青天の霹靂というべき驚きの事態だった。55歳もの年齢差がある上に、あまりに唐突だったのだ。
それから1週間も経たず、東京に戻った私にドン・ファンから電話が来た。
「あのね、結婚式を挙げるんです」
「そうですか……。おめでとうございます」
「3月24日に闘鶏神社で挙げるので、来てもらえますか?」
「披露宴も?」
「いや、披露宴はやらないで、結婚式だけですけどね」
闘鶏神社は田辺市内にあり、ドン・ファンが早貴被告と初めて会った日に、彼女を連れていったところだ。これといった女性とは一緒に参拝し、「どうか結婚できますように」とお祈りするのが彼の習わしとなっていた。
そのお気に入りの神社で3月24日に式を挙げるという。すでに予約も済ませたと話す。「社長も形式を整えたかったのだろうなぁ~」と、電話を切った後で思った。